B U S O N K Y O
タイトル | 著者 | 出版社 | コメント |
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日本の名随筆 「蕎麦」 |
渡辺文雄 編 | 作品社 | 先ずはおきまりの名随筆。蕎麦の‘粋’は歌舞伎役者、落語家が書いたものが参考になります。1992.9.25 |
蕎麦歳時記 | 新島繁 1920-2001 |
秋山書店 | どの世界にも驚くべき収集家であり、研究者がいるものです。全国各地の蕎麦(麺)に関する風習を集め、歳時記風に元日蕎麦から、年越し蕎麦まで並べた労作。1993.2.3 |
蕎麦の事典 | 新島繁 編著 | 柴田書店 | 蕎麦の辞書であり、研究書であり、技術書です。1,155項目を収録。新島繁生前最後の著作。1999.11.30 |
蕎麦年代記 | 新島繁 | 柴田書店 | 蕎麦のルーツから、江戸後期まで、食べ物として、そして文化としての蕎麦の歴史書。日本麺類史研究家・新島繁氏のライフワーク集成。2002.2.15 |
近世蕎麦随筆集成 | 新島繁 | 秋山書店 | 江戸時代に限定し、そばに関する文書を猟集した新島氏のライフワーク集成第2部。努力と業績に頭が下がります。1996.12.25 |
蕎麦全書伝 | 日新舎友蕎子 | ハート出版 | 新島繁=校注、藤村和夫=訳解。凡そ250年程前に書かれた粋人の蕎麦の料理書。現代語訳。2006.7.1 |
そば風土記 | 植原路郎 | 毎日新聞社 | そばを愛したジャーナリスト植原路郎のそば随筆集。1974.4.5 |
蕎麦辞典 | 植原路郎 | 東京堂出版 | 労作。東京堂出版辞典シリーズ。1972.1.10 |
そばの本 | 植原路郎 薩摩卯一共編 |
柴田書店 | 美々卯主人薩摩卯一が植原路郎の協力を得て社員教育用に作った本が種本になっている。1969.7.5 |
蕎麦通 | 村瀬忠太郎 | 三省堂 | やぶ忠主人のそば全般をとらえた名著。三省堂の通叢書の一冊。1930.9.5 |
そばの歴史を旅する | 鈴木啓之 1915-2005 |
柴田書店 | 「そば・うどん」連載、「麺習俗紀行」が元。店の寸暇を盗んで歩き回った全国そば処行脚。僕にとっては伝説の増音主人。2005.10.30 |
うどんのぬき湯 | 堀田勝三 1887-1956 |
一橋出版 | 並木町藪蕎麦の初代ご主人堀田勝三の遺稿集。震災、不況、戦争、復興をまっすぐに蕎麦と生きた一代史。度々趣味の蕎麦と云うキーワードを自問し、並木町のスタイルを模索している。1977.2.3 |
そばや今昔 | 堀田平七郎 編 | 中公新書 | うどんのぬき湯を二代目平七郎が再編集し、自作の「私のそばや五十年」を巻末に加えた新書版。1978.8.25 |
江戸そば一筋 | 堀田平七郎 1917-1992 |
柴田書店 | 並木町藪蕎麦の先代ご主人(二代目)堀田平七郎の遺稿集。あの笊を逆さに盛ったせいろも、この本を読んで許せるようになりました。柴田書店永田雄一氏の聞き書き編集。1995.7.31 |
そばやの湯筒 | 井蛙子 | 朝日新聞出版サービス | 巴町砂場16代当主萩原長昭著、そばやの親爺の小言集。シルクロード紀行も合わせた箱入り。1999.10.15 |
蕎麦つゆ江戸の味 | 藤村和夫 | ハート出版 | 藤村和夫は「有楽町更科」の四代目。節と醤油と砂糖と味醂。江戸の味、八百善の味、そして今に残る蕎麦屋の味。素材の成立史から、有名店の蕎麦汁比まで。薀蓄話でなく、プロの為の研究書。1992.7.29 |
麺類杜氏職必携 | 藤村和夫 | ハート出版 | 副題=そばしょくにんのこころえ。蕎麦屋の厨房の中の仕事を細かく分類し、仕事を解説。最終章は色物と変り蕎麦の12ヶ月を紹介。跡継ぎがなく平成6年に閉店した有楽町更科ご主人が残してくれた、蕎麦文化後継者への伝書。1997.3.27 |
改訂版そば屋の旦那衆むかし語り | 藤村和夫 | ハート出版 | 年寄は宝船だ。そのままにしとくと、宝と一緒に沈んでしまう。浮んでいる内に宝を受け取らないと、多くを失ってしまう。そんな考えで蕎麦屋の旦那衆に話をきいていたら、自分が一番危なっかしい宝船になっていた。2000.1/18 |
蕎麦屋のしきたり | 藤村和夫 | 生活人新書 | 名店主人の内わけ話、といったところでしょうか。2001.11.10 |
蕎麦なぜなぜ草紙 | 藤村和夫 | ハート出版 | 蕎麦のちょっとした疑問に答えるアンチョコ。なぜ「そば」は「蒸籠」に盛られているのか、他62の薀蓄。2002.7.27 |
旨い!手打ちそばに挑戦 | 藤村和夫 | ハート出版 | ご隠居の手打ちそば指南。随所に老舗の知恵が見え隠れしており、一茶庵系のそば打ち教本とは一線を隔しています。2000.5.17 |
うどんの秘密 | 藤村和夫 | PHP新書 | 小麦粉の現状を憂いて蕎麦屋のご隠居が色々書いています。もうそろそろご引退を考えてください。老舗といわれている業界の皆様も最後をきれいに飾ってあげてください。2006.4.28 |
旨い江戸そば | 鵜飼良平 | 雄鶏社 | 副題=日曜日の遊び方、名人のそば打ち指南。上野藪そば店主鵜飼さんの本。あの生の醤油のような汁の秘密が知りたくて読みました。しかし意外な結果が。2004.10.30 |
手打そばの技術 | 片倉康雄 | 旭屋出版 | そば打ちの聖書。一茶庵始祖、片倉康雄のライフワーク。1988.4.29 |
蕎麦匠心得 | 片倉敏雄 岩崎信也 白鳥哲也 荻野文彦 大吉明 共著 |
柴田書店 | 蕎麦の産地から解き明かし、蕎麦打ちの手順、そして蕎麦猪口の用と美まで論じた専門出版社・柴田書店の寄せ集め迷書。2003.10.1 |
蕎麦と生きる | 岩崎信也 | 柴田書店 | 副題=一茶庵・友蕎子・片倉康雄(1904-1995)伝。足利詣でと云う言葉さえ作った伝説の蕎麦打師、一茶庵創業者・片倉康雄の伝記。1997.9.15 |
蕎麦屋の系図 | 岩崎信也 | 光文社新書 | 新島繁の後を継ぐ蕎麦研究家、そばライター・岩崎信也の蕎麦文化史と、老舗の系図。2003.8.15 |
そば・うどん百味百題 | 企画(社)日本麺類業団体連合会 | 柴田書店 | 執筆は岩崎信也。 そば・うどん雑学集。1991.12.15 |
そば屋 翁 | 高橋邦弘 | 文春文庫 | 副題=僕は生涯そば打ちでいたい。一茶庵・片倉康雄の高弟で、蕎麦ブームを演出し、蕎麦好きを中央高速でかよわせた、長坂「翁」の創業者。嘗て暮れの30日に行ったら正月休に入っていて、高橋さんの蕎麦を僕は食べ損ねました。2002.11.10 |
高橋邦弘の 達人そば打ち指南 |
河出書房新社 | 蕎麦の伝道師・高橋邦弘が実際にそばを打ち、多数の写真と解説が付いた蕎麦打ち教本。1999.12.30 | |
名人・高橋邦弘 こだわりのそば打ち入門 | NHK趣味悠々 | NHK | 手打ちそばの基本を2ヶ月に渡り放送したテキスト。2005.9.1 |
そば・そば料理の新しい世界 | 永山寛康 | 旭屋出版 | 蕎麦永山主人、片倉康雄、英晴父子に仕えた一茶庵のエリート。新しい蕎麦とそば料理を提案する、プロ向けの解説書。2006.7.29 |
竹やぶの蕎麦 | 阿部孝雄 | 三水社 | あの柏竹やぶご主人の本。1997.8.10 |
そば「竹やぶ」 名人の真髄 |
阿部孝雄 | プレジデント社 | 六本木ヒルズ族御用達になってしまった柏竹やぶ主人阿部さんの2冊目。色々なヒントが散らばっていて大変参考になりました。2003.3.30 |
そば打ちの美学 | 大西利光 須田治 |
川辺書林 | そば打ち修行、屋台時代、そして信州上田へ。十割の更科そば打ち大西利光の戦い。第二部は雑誌編集者、須田治による生粉打ち体験記。1999.6.14 |
発芽そばへの道 | 大西利光 茅原紘 中村浩蔵 |
川辺書林 | 今やそば打ちの世界は教祖乱立の新興宗教界の様相を呈す。2005.1.21 |
浅草人生そば道場 | 平沼孝之 | ごま書房 | 駒形蕎上人店主、蕎麦打ち教室先生の本。この方もそうだが、現在蕎麦打ち教室を主催されている方には、2代目片倉英晴氏の門をたたいた方が多い。2005,11,3 |
蕎麦と江戸文化 | 笠井俊彌 | 雄山閣 | 副題=二八蕎麦の謎。日粉の専務が江戸の文献を漁り、二八蕎麦の由来、経歴を訪ねる薀蓄推理本。小麦粉が2、蕎麦粉が8の二八説は江戸の粋にそぐわない近来のもの。1998.6.20 |
風流大名蕎麦 | 笠井俊彌 | 中央公論新社 | 大岡越前が将軍吉宗のそばの面倒まで見た話から、昭和天皇の晦日蕎麦のお変わりまで、感心する程の蕎麦学博識です。2003.5.25 |
俳諧蕎麦ばなし | 浪川寛治 | グラフ社 | 日本料理評論家浪川寛治の俳句から説き起こす蕎麦ばなし。2002.11.30 |
ソバの科学 | 長友大 | 新潮選書 | 僕には読みきれませんでした。学者先生のソバの学術書。1984.2.25 |
ソバ屋で憩う | 杉浦日向子とソ連 編著 | 新潮文庫 | 副題=悦楽の名店ガイド101。徒党を組んで蕎麦屋で酒を飲むソバ快楽派のガイドブック。ソ連=ソバ屋好き連。酒好き、蕎麦数寄にとって大切な友人は酒が飲めなくて蕎麦好きな運転手君です。1999.11.1 |
蕎麦の蘊蓄 | 太野祺郎 | 講談社+α新書 | 副題=五味を超える美味しさの条件。1500件以上食べ歩き、蕎麦の新しい息吹を紹介する蕎麦喰いグルメ本であり、最も要領よくまとめられた蕎麦の蘊蓄本。栗山の田中屋まで載っていることに驚きました。★★★★★2003.8.20 |
蕎麦万華鏡 | 太野祺郎+TGそばの会 | 展望社 | そば屋の親爺が読んで2,3ヶ所大変なヒントが書かれていました。そばっ喰いの旗手、その薀蓄と食べ歩る記。1日に3軒も4軒も歩くより、腰を据えて1件1時間半から2時間、一人でそば屋のカウンターで楽しむのは如何ですか。2005.10.28 |
蕎麦屋酒 | 古川修 | 光文社新書 | 副題=ああ、「江戸前」の幸せ。ホンダのロボットを開発した古川さんの蕎麦と酒の蘊蓄。世代別、蕎麦屋名店ガイド付き。著者は酒と蕎麦屋を愛する流行の先駆者です。2004.2.20 |
そば打ちの哲学 | 石川文康 | ちくま新書 | カント哲学者のそばを打ち教室。第2部のそば十景は秀逸なエッセイです。1996.11.20 |
蕎麦屋で酒を飲む | サライ編集部編 | 小学館 | 副題「名店老舗の酒肴」。そばと肴の本、舞台裏ものぞけます。1998.10.10 |
新そば読本 | 宮下裕史 | 平凡社 | 食エッセイストの有名蕎麦店めぐり。1999.12.8 |
至福の蕎麦屋 | 江戸ソバリエグループ | ブックマン社 | 監修・藤村和夫。副題=江戸ソバリエ四百人が通っている。神田雑学大学・江戸ソバリエ認定講座参加者による、蕎麦屋グルメ本。2005.7.7 |
江戸ソバリエ | 神田雑学大学+ 吉田悦子編著 |
マキノ出版 | 藤村和夫・監修。◎蕎麦を極めるソバのソムリエ、オフィシャル・ハンドブック。2003年に始まった神田雑学大学、第1回江戸ソバリエ認定講座のダイジェスト版。2004.5.26 |
円龍のそば行脚 | 三遊亭円龍 | 日貿出版社 | 東京23区そば屋308軒の羅列。どうしようもない落語家のそば屋ガイド。本当に自分で行脚したんですか。2005.2.1 |
東京五つ星の蕎麦 | 見田盛夫選 | 東京書籍 | 全く玉石混合の蕎麦やガイドである。見田盛夫選となっているがこのフランス料理批評家とやらは目と舌と足をお持ちなんだろうか。落語家の洒落本ではあるまいし、機械製麺を手打ちと間違えるような表現を駆使して蕎麦屋の提灯をかかげることもあるまい。2006.12.20 |
大人のそば屋はここにある! | 大人のそば屋同好会 | 集英社be文庫 | 蕎麦屋のガイドブックは書いた人たちの知性がにじみ出ます。別な言い方をすると、お里が知れます。これは、その、どうも、その類の女性たちで掻き集められたものと思います。2006.11.22 |
そば打ち入門 | 無名蕎麦の会 編 | 主婦の友社 | 副題=「初めてでもこれならできる」、と言ってこれ1冊を読んで一人でそば打ちを始めるのは無謀です。巻末に手打ちそば体験教室一覧が付いています。僕の習った江戸手打ちそば教室がこの本の写真モデルになっています。2002.10.1 |
誰でも打てる十割そば | 大久保裕弘 | 農山漁村文化協会 | 富士街道そば打ち同好会代表の工夫いっぱいの家庭そば打ち教室。 |
自分でつくる蕎麦・うどん | 成美堂出版 | 副題=一流店の味を伝授!名店の秘伝大公開。至れり尽せりの本ですが、これを見て蕎麦・うどんが自分で打てるとは思いません。2003.11.5 |
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藍のそば猪口700選 | 松岡寿夫 | 小学館 | お医者さんの趣味。そば猪口日本三大収集家の時代別、文別写真集。2003.5.10 |
こだわりの蕎麦屋を開く | 大野修 | ぺりかん社 | 蕎麦屋開業と経営の為の講座本。2004.5.10 |
蕎麦屋になりたい | 金久保茂樹 | 祥伝社新書 | ミステリー作家のそば屋転進願望トライ編。2005.12.20 |
儲かるメニュー・そば | 柴田書店編 | 柴田書店 | 蕎麦屋の親爺の座右。1996.5.10 |
そば・うどん(別冊食堂) | 柴田書店 | バックナンバーを集めてみました。 1,2,7,10,11,12,13,17,18,19,20,21,22,24、25、27,28,29,30,31,33,34,35号 |
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舌 | 秋山徳蔵 | 東西文明社 | 大正・昭和、二代の天皇に仕えた料理人の食べ物随筆。吉川英治序。僕はこの本を読んで南部砂鉄の鋳物テンプラ鍋を買いました。1957.6.10 |
天ぷら奥義 | 川部米夫 | 婦人画報社 | 上野広小路お座敷天ぷら花むら主人が書いた、プロの料理人の為の、天ぷら講座。秋山徳蔵序。1961.4.10 |
天ぷら物語 | 露木米太郎 | 井上書房 | 先代天国主人の江戸前天ぷら屋、大正、昭和、変遷記。1961.11.20 |
天ぷら「みかわ」名人の仕事 | 早乙女哲哉 | プレジデント社 | まるで文化人になっちまった天ぷら屋の親爺の本。今や天ぷらも予約しなけりゃ喰えないとさ。竹やぶさんと一緒に六本木ヒルズに店を構えちゃいました。2003.3.30 |
日本料理のこつ極意書 | 仲田雅博 | 柴田書店 | QアンドA方式の料理How to本。1995.7.1 |
蕎麦ときしめん | 清水義範 | 講談社文庫 | 名古屋人の自虐的比較文化論。イザヤペンダサンのパロディーと言って良いのだろうか。1989.10.15 |
「蕎麦地蔵」
柴又七福神の一つ、薬王山医王寺は釣人の守り神・恵比寿さんが祭られていますが、中庭には蕎麦地蔵がありました。
礎石に東京市蕎麦商組合聯合会とあり、背に昭和11年の建立と彫られています。お地蔵さんの足元には卍の紋が入ったせいろが5段重ねに置かれ、ご覧の通り、真っ白な更科が大盛りに供えられています。
新島繁の「蕎麦歳時記」には、「葛飾区柴又5丁目の医王寺にも蕎麦地蔵尊が安置されているが、江戸時代の随筆に見当たらないので割愛する。」とあります。
お寺の娘さんの話では、今でもたまにお蕎麦を打って供える方がいるそうです。
蕎麦に関するお地蔵さんでは、浅草田島町九品院(くほんいん)の蕎麦喰地蔵尊が良く知られ、現在は豊島園の近くにあるそうです。
また、伝通院の沢蔵司(たくぞうす)稲荷も有名で、伝通院交差点にある萬盛庵さんが朝一番の蕎麦をお稲荷さんに供えています。